FC2ブログ

第53話 午後のプラットホーム(ラーベンスブルグ、2003年)

053.jpg

ラーベンスブルグでの仕事を終え、その日の内に、鉄道で次の街に移動しました。この街に駅が置かれたのは、1847年ということですから、今から百六十年前になります。駅はとても大雑把な造りです。線路の横っちょに小さな駅舎のような建物があるだけです。恐らく、駅の構造は、長い間、変わることなく現代に至っているのでしょう。
 
駅のプラットホームは、地上と同じ高さなので、電車へ乗るためには階段を昇ることになります。重いスーツケースが一緒の場合は、列車に乗り降りするだけでも大変な作業です。また、検札のための改札口もありません。ホームに行くには、必ずしも駅舎を通る必要はないようです。これは、検札は車内で行われるため、改札口は必要ないのです。その日、列車の中で、期待しながら待っていたのですが、とうとう車掌さんは現れることなく、目的地に着いてしまいました。このあたりは、ドイツ人の大らかなところかもしれません。一方、無銭乗車の罰金は、途方もない額になるようなことを聞いたことがあります。
 
ラーベンスブルグは、南ドイツの、なんてことはない平穏でごく普通の田舎街でした。もうこの街に来ることもないかなぁ、などと思ったりしました。
関連記事

Pagination

Comment

Post Your Comment

コメント登録フォーム
公開設定

Utility

Category