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第56話 バルコニーからの眺め(ローマ、2007年)

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その日の夕方、ローマのフィウミチーノ空港に降りました。正式にはレオナルド・ダ・ヴィンチ空港と呼ばれるその空港から電車で市内中心部にあるテルミニ駅に行き、スーツケースを転がしながら、駅を出たところで、さて予約したホテルはどの辺りだろうと地図を広げた瞬間のことです。ひとりのタクシーの客引きが声をかけてきます。ここで断れば良かったのだけど、つい、ここに行きたい旨を告げると、十五ユーロで連れてってやるとのこと。
 
躊躇してる僕が、連れて行かれた車はベンツでもBMWでもなく、オンボロの軽自動車でした。『これは違うだろう』と思いながら、『領収書は出るのか』、というと、そのおじさんはポケットから一枚出し、『これに好きな額を書け』、と言う。『それは困る、ちゃんと十五ユーロと書いてくれ』、というと、ケムタそうに『オーケー、オーケー』との返事。おじさん曰く『この辺りは、夜にスーツケースで歩くのは危険だからね~』。ホテルまでは五~六分、十五ユーロが高かったのかどうかはわかりません。支払時に、一枚余分に硬貨をあげると、おじさんはニコニコ顔で『サンキュ~』と言いながら、ものすごい速さで走り去りました。やっぱり、僕は、まんまとやられたのですね。
 
翌朝、四階にあるホテルの部屋の小さなバルコニーから外を眺めてみます。隣の部屋のバルコニーから、オードリーのような女性が現れてニッコリするなんて光景は、どうでしょうか?出来過ぎですね。
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