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第60話 カフェ・グレコ(ローマ、2007年)

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ローマのスペイン広場の近くに、アンティーコ・カフェ・グレコ、通称、カフェ・グレコと呼ばれる、創業1760年の由緒ある喫茶店があります。朝のまだ早い時間でしたが、ここで少し早い休憩を取ることにしました。いつもは観光客で混雑しているということでしたが、開店したばかりなのか、まだ店内には数組の客がいるだけでした。僕は、奥のテーブル席のひとつに腰掛け、ほどなくやってきたウェイターにカフェを注文しました。とても上品な身なりの初老のウェイターで、客への応対が見事です。
 
店内を見回すと、壁に飾られた数々の絵画や大理石のテーブルなど、こってり系の装飾ですが、同時にこの店の歴史を感じます。この店には、1800年~1900年代にかけ、ゲーテ、ワーグナー、アンデルセン、ニーチェ、リストなど、多くの文学者や音楽家や画家などの芸術家が通ったそうです。そんな事を想像しながら、僕には少し苦めのカフェを飲み干しました。
 
ところで、日本でも御馴染みのスターバックスですが、ローマの街では見かけることはありませんでした。アメリカのシアトルで創業したスターバックスは、それまで、コーヒーと言えば、「アメリカン・コーヒー」として知られる、あの「色の着いたお湯」が一般的であったアメリカ人に、エスプレッソ・コーヒーを定着させ、今では世界中にチェーンを広げています。そのスターバックスが、エスプレッソの本場であるイタリアでの店舗展開に苦戦しているとすれば、それは皮肉なことです。
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