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第151話 夜明けまでもう少し(サンタモニカ、2008年)

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その日の朝五時半に、ホテルの部屋で目覚めました。カーテンを開けると、外はまだ薄暗く、でも東の空は、僅かに白みを帯び、微妙なグラジエントで真っ暗な西の空と繋がっていました。今日も、綺麗に晴れそうです。なにしろ、一年のうち、三百二十五日は晴れという、サンタモニカの街だから、ここに住む人にとっては、それほど珍しいことではなく、三百二十五分の一の平凡な一日の始まりです。
 
まだ眠気が完全に抜け切っていない僕は、コーヒーメーカーにミネラル・ウォーターを入れ、コーヒー豆をセットしてから、熱いシャワーを浴びます。身体を拭きながら、ドライヤーで髪を乾かす頃には、コーヒーの香りがただよってきます。ここ数十年、朝のコーヒーは欠かしたことがありません。それほど美味しくもないアメリカン・コーヒーなのですが、これがないと一日が始まらないのです。
 
まだ、仕事の相手先とのアポイントまでは、二時間ほどありました。僕は、スーツとワイシャツではなく、リーバイスのジーンズにユニクロのポロシャツを着て、それに薄手のジャケットとカメラを持って、準備オーケーです。もう朝陽は昇っているかも、と思いながら、ホテルを出ました。まだ、外は薄暗く、思ったより肌寒い。ビーチに向かう途中、ネオンサインのある安ホテルで写真を一枚撮りました。サンタモニカのホテルとヤシの木、西海岸ではどこでもある風景です。
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