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第191話 三束で五ユーロ(ダブリン、2008年)

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日常生活の大部分では、例えば、本屋に行くとか、ビデオを借りに行くとか、子供を迎えに行くとか、目的が明確なため、その道中を楽しむようなことは、はなから期待せず、目的とする場所に、出来るだけ短時間に短い距離で移動することに全力を尽くすはめになります。
 
初めて訪れる街ではどうでしょう。ホテルでもらった簡単な地図を片手に、気の向くまま歩き出す瞬間、開放感とワクワク感に満たされます。どこに何があるのか知らないから、先入観も偏見もなく、取りあえず歩き始めるのです。歩いていた道が、二手に分かれていたとします。ここで、例えば、右の商店街に行くか、左の河に向かう道に行くか、ある意味、とても重要な選択を迫られることになります。そんな時、交差点の真ん中で、地図と睨めっこするのは、格好悪いのでやめたい。そうではなく、周囲の空気を感じ、これまでの自分の経験や知識を総動員して、右か左かの重要な決断を下す。これが旅散歩の醍醐味です。
 
そんな何度かの「決断」の結果、例えば、活気のある街の市場に遭遇した時は、自分でニンマリしたりする。そんな瞬間が好きです。こんな時間を持つことは、実はとても贅沢なことなのかもしれません。
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