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第194話 方向音痴(ジュネーブ、2008年)

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その日、パリ経由で、スイスのジュネーブ空港に向かい、そこから電車でジュネーブの街に着く頃には、午後7時を過ぎていました。さて、今日のホテルはどこだろう、なんて、地図を取り出して、眺めてみます。その極めて簡略化した地図から、どうやらタクシーを使うこともなさそうと判断し、徒歩で行くことにし、スーツケースを引きずりながら歩き出しました。しかし、いつまで歩いても合点が行かない。そう、道に迷ってしまったのです。そもそも、僕が方向音痴なのは、自他ともに認めるところです。その時も、東西南北がテンヤワンヤ状態となり、『ココはドコ?』なんて、ブツブツ言いながら、歩いていたのです。
 
そんな時は、誰かに道を訪ねるのが一番です。ここで、問題は訪ねるべき人です。道を尋ねる時、最も重要な点は、適切な人を的確に選ぶことです。決して、スケートボードで走り去る少年やバックパッカー、ましてや明らかに怪しい人などに聞いてはいけない。却って混乱してしまう場合も多いことは、過去に経験済みです。
 
その時は、スーツ姿の黒人の女性を呼び止め、道を訪ねました。とても知的でカッコイイその女性は、当然、英語も流暢で、僕も目指す場所への道順を的確に順序よく教えてくれたのです。僕は、その女性にお礼を言い、やはりスーツケースを引きずりながら、今まで歩いてきた道を戻り始めました。
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